資産の一部を外貨で持つことの意味とは
円だけで資産を持つことは危険です。しかし、多くの日本人は資産の大部分が円預金といわれています。もしあなたが円預金ばかりをしているのであれば、意識的に外貨を持つようにするべきです。
なぜ円預金だけで資産を持つと危険なのでしょうか。円預金のデメリットと外貨で資産を持つメリットについて解説していきます。
【結論】
資産を円預金だけで持つのは危険。一部の資産を外貨で持っておきましょう。
円預金だけで資産を持つデメリット
円預金で資産を持つデメリットは大きく2つあります。
1.日本の金利は低い
2.世界の物価は上昇し続ける
以上の2つの理由から、円預金の資産価値は減ってしまいます。なぜ資産の価値が減ってしまうのか?それぞれのデメリットについて解説していきます。
日本の預金金利は低い
現在、日本の大手銀行の普通預金金利は0.001%程度に設定されています。1,000万円を1年間預金しても金利は100円です。現金をタンスに寝かしているのと同じようなものですね。一方で、海外を見渡せば預金金利の高い国はたくさんあります。日本で預金するよりも、金利の高い国に預金した方がお金は増えます。
世界の物価は上昇し続ける
日本は「失われた30年」といわれるほど、平成〜令和の時代にかけて不景気な時代が続きました。その影響でほとんど給料は上がらず、ほとんど物価が上昇せずにいました。しかし、世界を見渡すと年間平均で約3%ずつ物価上昇しています。通常は経済の発展と共に少しづつ物価が上昇していくところを、日本は世界から取り残されているような状態になっています。
日本で円預金をしていると資産は減る
日本は海外から色々なものを輸入していますよね。その中でも石油・石炭などエネルギー資源の多くを輸入に頼っています。作るにしても、運ぶにしても、エネルギー資源を必要としますよね。つまり、世界の物価上昇は日本の物価上昇にも繋がることになります。
世界に引きつられる形で日本の物価も上昇していくにも関わらず、銀行預金金利は非常に低い状態です。銀行預金だけしていると物の価格は上昇していき、お金の価値は下がっていきます。銀行預金だけで資産を持つと、知らず知らずのうちにあなたの資産が減っていくことになってしまいかねません。これはどうにかしなければいけません。
外貨を持つことのメリット
円預金は物価上昇に伴い、資産価値が下がってしまう事が分かりました。預金以外で将来に備えるにはどんな方法があるのでしょうか?
一つの方法として「外貨を持つ」という選択肢もあります。外貨を持つ事のメリットを3つご紹介します。
資産が減るリスクを軽減する
一つの国のお金だけ持っているとリスクが大きくなります。これは日本に限った話ではありません。急に戦争に巻き込まれたり、政治が混乱したり、時代の流れとともに色々な事が起こりうる事を考えておきましょう。複数の国のお金を持っておくことで、何かあった時に資産が大きく減るリスクを軽減することができます。
為替差益を得ることができる
円を外貨に変えて持っておくことで、タイミングによっては為替差益を得ることが出来ます。例えば、1ドル100円の時にドル預金したとします。1ドル110円になった時にドルから円へ両替することで1ドルあたり約10円の利益が出ます。これが為替差益です。
金利の高い国を利用する
日本の普通預金金利は約0.001%です。しかし、世界を見てみると預金金利の高い国はたくさんあります。日本で預金するよりも金利の高い国にお金を預けた方がお得ですよね。一方でやたらと金利が高い国は、政治的に不安定な国も多いので注意しておきましょう。
資産を外貨で持つ方法
実際に資産を外貨で持つ方法は、どういう選択肢があるのでしょうか?誰でもできる外貨獲得方法をご紹介します。
外貨預金
シンプルに海外の銀行に預金する「外貨預金」という方法があります。わかりやすく外貨に変える方法です。円を外貨に両替する時、外貨を円に両替する時に為替手数料が発生します。
FX(外国為替証拠金取引)
証拠金を預けることで外貨の取引をします。外貨の売買をスムーズに行えたり、レバレッジをかけて証拠金の25倍の金額まで取引をすることができます。うまくいけば短期間で大きな利益を狙えますが、逆に短期間で大きな金額を失うリスクも高いので要注意です。
ドル建て保険
保険料の支払いから保険金、解約返戻金の受け取りまで外貨で行う保険です。外貨の高金利の恩恵を受けつつ、タイミングが良ければ為替差益を得ることもできる保険です。通常の保険と違い為替相場が絡んでくるので、性質をきちんと理解した上で活用することをオススメします。
円と外貨のバランスが大事
外貨を持つ必要性が高いことを解説してきましたが、極端に外貨だけで資産を持ってしまうと、急にお金が必要になった時に困ってしまいます。ある程度の円預金は持ちつつ、余裕があれば外貨を持つことをオススメします。一つの資産に集中するとリスクが高くなります。円も持ちつつ、外貨も持って備えるようにしましょう。
【結論】
資産を円預金だけで持つのは危険。一部の資産を外貨で持っておきましょう。